2017.08.18 人材育成委員会 EVENT REPORT

I.C.Eの今期の企画である「会社訪問会」の第6弾は「I.C.Eワーキンググループ @ AID-DCC(東京)」。羽根木の森の中にあるAID-DCCさんのオフィスにて開催されました。

え、羽根木の森をご存知ない?

渋谷から京王井の頭線に乗って10分弱。降り立ったのは新代田駅。そこから歩いて1,2分で自然豊かなエリアが現れます。ここは元々「森」だった場所に、1本も木を切らずに建物を建てるという制約のもとできた場所。この中にAID-DCCの東京オフィスはありました。

AID-DCCにできないことってあるのでしょうか?

と、錯覚しそうに思うくらい、その業務内容は多岐に渡ります。プレゼンで使用していたシートには業務内容「Planning, Direction, Design, Dev, System more...」との記載が。そしてこの「more」の広さといったら!このあとご紹介しますが、できないことはないんじゃ?と思うほど。

さらには、みなさんご存知AID-DCCですが、本社は大阪。社員数は全部で40名ほどで、大阪と東京で社員数はは1:2 くらい。この人数でこの規模の仕事をするなんて俄かに信じがたいですが、まさに少数精鋭という言葉がしっくりきます。

「この人数でこの実績だなんて、みんな幽閉されているに違いない......。」なんて疑いたくもなりますが、最近は残業を撲滅するために夕礼を取り入れているとのこと。AID-DCCのオフィスには素敵な螺旋階段があるのですが、金曜日の夕方はミュージックステーションの入場曲をBGMに階段からみなさんがぞろぞろと降りてくるそうです(笑)社員のみなさんによる「効果有り」のお墨付きなので、同様の悩みを抱えるI.C.E会員の方がいらっしゃいましたら取り入れてみてはいかがでしょうか?

AID-DCCのディレクター / エンジニアの鍛治屋敷さんが紹介してくれた事例の数々は、最近多いというアトラクション系やプロダクト制作から、大学のブランディング、空間デザイン、商品パッケージ......かと思えば、大手のECなどかっちり目の案件まで非常に幅広い!

ちなみに、鍛冶屋敷さんは広告代理店のプロデューサーからエンジニアに転向するという一風変わった経歴をお持ちです。メディアで見たことのある方も多いのでは?

ここからは案件の具体的な紹介ということで、アートディレクターの田渕さんへ一旦バトンタッチします。

「誰も気づかないような仕掛けを入れているんです」

さてみなさん、ぜひスマホで以下のサイトを覗いてみてください。

はみ出しプロジェクト|コイケヤ

TOPページ内のリンクをタップすると、お菓子の袋から......?(何が起こるかはお楽しみ!)ページ遷移の新鮮かつ心地よいアニメーションはぜひ、自分の目で確かめるべし。

水曜日のカンパネラオフィシャルサイト

ディレクターが直接コムアイさんと会話しながら、方向性をキャッチアップし作り上げたキービジュアルは福笑い。スマホで見ているみなさんは、是非シャカっとスマホをふってみてください。PC版では背景の水部分をWebGLで実装しています。

FINAL FANTASY XV TRAIN GALLERY

電車内広告の車内ジャックって、実は1〜2日で数百万かかるのだそう。そのために作ったものをすぐ破棄するのはもったいないということで、ジャックした広告をWebサイトにアーカイブしていくプロジェクト。画面上に現れる仮想の車内は必見です。

どれもよくあるスマホサイトにはない挙動にクスッとなるはず。デザインに「ぱっと見、誰も気づかないような仕掛けを入れる」のが田渕さんの遊び心。そして、サイトとはまた違う事例も一つ。

THE ERECTRIC CARtoon! |NISSAN

脳波を取得し、運転している間の気持ちを車体の外に写しだそう、というプロジェクト。田渕さんは投影するモーションから車体までデザインしています。

実は運転手がつけているヘッドセットのLEDも「LED光らせたら脳波光らせる感でるんじゃない?」と、デザイナーチームで作ったとのこと!PC上の作業を飛び越えすぎていて、◯◯デザイナーと職種を絞り込めない時代を体感するかのよう。

......と、田渕さんの話もいろいろ気になるのですが、ここでまた鍛冶屋敷さんへマイクを戻してデベロッパーサイドのお話を......

聞きたいところですが、続きはご本人より

ここで某アトラクションの開発秘話を伺ったのですが、詳しいことはクライアントとの守秘義務からお伝えすることができません。(こんなこともありますから、みなさんワーキンググループには是非参加したほうがいいですよ!とっても濃厚な開発秘話でしたから!)

ただ、AID-DCCに限らず、Webの世界を飛び出したオーダーも今後増えてくることでしょう。みなさんが今後同じ轍を踏まないように、鍛冶屋敷さんからみなさんへ少しだけ、ヒントをお伝えします。

  • ・責任の所在や復旧フローを明確化するために、ログ周りの可視化をきちんとする(kibanaがおすすめ)
  • メイキング専用のスタッフを入れるべき
  • サーバをnode.jsで書いたけど、他の言語で書けばよかったなと反省。言語の選定はいろんな視点から検討すべき
  • ダンボールが人体の保温にマジ最強

もっと聞きたい!という方は直接AIDメンバーを捕まえれば聞けるかも......しれません?このパートで鍛冶屋敷さんにも熱が入り、エンジニア以外の人を置いていく勢いでプレゼンは終了。そのままオフィスを見せていただき、懇親会へ。

素敵で美味しいごはんを囲みながら、まるでデザイナーハウスにお招きされた感覚のおしゃれでアットホームな空気のなか、AID-DCCの会はこれにておひらき。

次回は外苑前にオフィスを構えるRANA DESIGN ASSOCIATESにて開催予定です。

Written by 八木 あゆみ