2017.08.18 クリエイティブ委員会 EVENT REPORT

2016年12月1日、六本木ミッドタウン・タワーにある武蔵野美術大学のスペース「DESIGN HUB」に大学生が集結。この日はI.C.E として初めて、"クリエイティブ業界で働くこと"をテーマに、1日限りのインターンシップという形でイベントを開催しました。

一見華やかなイメージもあるクリエイティブ業界ですが、その仕事の実態とは? 
その答えのひとつは、「クライアントの悩みを解決する」こと。

この日のI.C.E インターンシップでは、I.C.E のRaNa extractive,inc.(ラナエクストラクティブ/以下、Rex)のメンバーがモデレーターとなり、学生が実際の企画を考えながら、クリエイティブ業界の仕事を疑似体験していくワークショップを展開しました。

各テーブルにI.C.E 各社の社員がファシリテーターとして参加しているので、学生さんにとって気軽に相談できるのも心強い限り。

Rex流の発想法。従来の「スマート」を超える「ヨリモ」発想

さて突然ですが、これを読んでいる皆さんは、「スマート」という言葉を聞いてどんなイメージを持ちますか?

それはきっと、人それぞれ違うはず。世の中には「スマートっぽいもの」で溢れているから、人のイメージするところも多種多様でしょう。でもそれって本当に、スマート(=格好良い)なものなのでしょうか?

今回のインターンシップで軸とする「ヨリモ発想」とは、スマート(っぽいもの・こと)ヨリモいいものをつくろう、という視点なのです。

地図の島に思いつくキーワードを入れてみよう

本日のテーマはずばり、「2020年東京オリンピックのプロモーションを考えよ」

そこで配られたのはたくさんの島が描かれたかわいらしいシート。もちろんこれも、発想に必要なアイテムです。ここでのゴールは「自分という世界を知る」こと。ここから、思いつくまま島巡り!

まずは地図の一番端っこの離島に、テーマから連想されるキーワードをどんどん書いていきます。次の2分では、それまでに書き出したワードから連想されるワードを記入し、つなげた先の言葉をさらにつなげて、つなげて......最後の真ん中の島に残ったキーワードは?

そうして導き出されたみんなの2020年オリンピックには、

「全人類の優しさ」

「未来人(=未来の宇宙人)」

......といった、色々なキーワードが飛び出しました。

負のモンスターをやっつけろ!

ここで、みんなの地図をそれぞれつなげて、東京オリンピックのキーワードがどんどん広がるところに、負のモンスターが現れます。

ここにきてようやく同じテーブルに座ったメンバー同士で自己紹介。和やかな雰囲気もつかの間、「負のモンスターカード」という物騒なネーミングのカードが配られます。

負のモンスターカードって?

キーワードをつなげて悲しい出来事(悲しい、切ない、つらい、泣きたい......など)を作り出してしまう恐ろしいカードです。

みなさんが作業している間、司会からは「仕事では実際ネガティブなことがたくさんありますからね」なんていう、現場の声も!? 

そうこうしているうちに、地図上にはたくさんのモンスターたちが。モンスターによって生み出されたたくさんの悲しい出来事......このままでは悲しい東京オリンピックになりかねません。それをどうするか?

ヨリモ発想では、それを逆に楽しむためには? 周りを嬉しくするためには? といった視点から、「悲しい事態=課題」を回避するためのより良い方法を探っていきます。

ぱっと見、これが何に繋がるのかわからないかもしれません。でも、このフローこそが今日のインターンシップのハイライトにもなるべき、プランニング。これが、それぞれが考えるオリンピックの企画となるのです。

「これならオリンピック楽しくなるわあ〜」

「こっちの方がいい? いや、でもこっちも......」

「これって、こうした方が面白いかな?」

色々悩みながら、チームでひとつに選んだアイデア。

これこそが、最初のお題だった「2020年東京オリンピックのプロモーション」! 

プレゼン前にミッドタウン眼下に広がるクリスマスイルミネーションをみんなで眺めてから、最終プレゼンに突入します。

みんなが考えた、東京オリンピックのプロモーション

観光客が、ゴミを道に捨てたとき、悲しい......

→「ゴミ投げるんピック」を開催!

道におちてるゴミをうまく捨てられた人が一位になる!

混雑している東京の街に、海外の人びっくりしちゃうよね......

→海外の人向けの「東京攻略本」をつくる!

脇道を紹介したり、いつも早足な日本人の行動習得法を掲載したり、スクランブル交差点をうまく渡るコツを教えたり......

力比べが相手の方が強かったとき、悔しい!

→リベンジファイト!

勝者に対して敗者(&そのファン)がパイを投げることができる!パイは有料販売して、運営側も儲けちゃうっていうのはどうでしょう?

運動が嫌いなのに、共有型ダイエットを途中で止めた時、みんなにバレてつらい。

→平均体重が1kg増えたら、走る目標距離も1km増えるという、国ごとの連帯ダイエット企画競技を開催!

国民の体重増減=選手が走る距離に直結します。

全4チームによる、バラエティに富んだアイデアが飛び出したプレゼン。審査の間に、今日のファシリテーターを行った、これまた個性豊かなI.C.E 各社の会社紹介タイムに入ります。

......と、みなさんに伝えたいことが多すぎて、多少時間オーバーしてしまったところで、グランプリの発表! です。

今回のグランプリは......ダイエットチーム!

受賞のポイントは「選ばれた人のみが参加できるオリンピックに、自分ごとで参加できるのが面白い。まだまだ生のアイデアだけど、一番落ちてるなと感じた」とのことでした。

その後、クリエイティブのポイントを参加者へと共有して、本日はこれにてお開き。3時間のイベントとはいえ、秒単位で刻まれる濃密なインターンシップでした。学生のみなさんに、クリエイティブ業界での仕事について何かしら知ってもらえたら嬉しいですね。

I.C.E 各社は絶賛人材募集中。気になる会社があれば、気軽にご連絡くださいね。

また、ワークショップに関する問い合わせはラナエクストラクティブにご連絡ください。

Written by 八木 あゆみ