2024.01.30 PR委員会 EVENT REPORT

一般社団法人 Interactive Communication Experts(以下、I.C.E.)は、2023年12月12日に『第12期 定時社員総会』と懇親会を開催いたしました。

第12期 定時社員総会はオンラインとオフラインのハイブリッドで開催され、各委員会を担当する理事と希望する加盟社の代表が参加しました。山垣一理事(総務PR委員会委員長・株式会社博報堂アイ・スタジオ)の司会のもと、第11期の決算報告、副理事長の新設と就任、選挙規程の改定についての決議、各委員会による第11期の活動報告と第12期の活動と予算の計画について発表がありました。

第11期決算報告

冒頭では、I.C.E.の運営理念、ビジョン、ミッションについて阿部淳也理事長から改めて説明させていただいた後、2022年10月1日~2024年9月30日の第11期決算書について、久山和宣監事(株式会社ベースメントファクトリープロダクション)より報告をしました。この決算書は事前に加盟社からのメール投票にて承認を受けていますが、改めて貸借対照表、財産目録、収支計算書、正味財産増減計算書についての説明がおこなわれました。

副理事長の新設と就任

この12期より、理事長の補佐を役務とする、副理事長のポストが新設されました。理事の中から選出され、任期は2年間となります。副理事長には、総会に先立っておこなわれた理事会にて、遠崎寿義理事(ザ・ストリッパーズ株式会社)が選ばれ、本会にて就任が決議されました。

選挙規定の見直し

選挙規定に関しては、事前に開催された理事会で見直された変更点について、報告と決議がされました。「理事及び監事選挙規定」については、選挙の都度、確認に時間を要していた不明瞭箇所がクリアになり、さらに「理事会」の開催については、オンラインや電子メールでのコミュニケーションや決議を可能とするといった、新型コロナウィルス流行を端緒とした見直しがありました。

※詳細については、各加盟社には文書でご連絡しております。それ以外の方は事務局にお問い合わせください。

第12期の組織図と加盟・協賛企業

続けて、新たに「U35プロジェクト」が加わった第12期の組織図と、加盟・協賛企業の紹介がありました。
2023年12月現在、正会員社は22社、賛助会員社は3社です。
このうち新規加盟社は、Codelight株式会社株式会社コンセントシンクドット株式会社株式会社やどかりの4社(五十音順)。新規賛助会員社は、一般社団法人 日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)公益社団法人日本広告制作協会(OAC)の2団体となります。
総会では、現地参加されたCodelight株式会社と株式会社コンセントから挨拶がありました。

第11期の活動報告と第12期の計画発表

ここからは、第11期の活動報告と第12期活動計画について各担当理事より発表があった内容を記載していきます。

▼理事会
他団体との協力・協業を進め、日本アドバタイザーズ協会(JAA)デジタルマーケティング研究機構(DMI)と協力関係を築きながら、若手向けのアワードを開催・運営する「U35プロジェクト」を新たに発足しました(※詳細はU35プロジェクトの項でご覧ください)。また、第12期理事及び監事選挙実施と、それに伴う選挙規定の改訂をおこないました。
その他、主要活動としては各委員会活動の進捗報告と意見交換を、理事会内や理事会合宿でおこなっています。第12期は定期理事会を8回開催予定です。理事会合宿に関しても例年通りおこなう予定です。

▼マネジメント委員会
2023年9月に「若手クリエイター必見! 隣の芝生は本当に青いのか? クリエイティブカンパニーの若手が描くキャリアプランとは?」と題したセミナーを実施しました。開催に先駆け、I.C.E.加盟社の皆様に「キャリアに関する意識調査」のアンケートを実施し349名の回答から調査資料をまとめて公開しています。
その他、隔月にて「マネジメントサロン」を開催しています。マネジメント層や人事・総務の方々に参加いただき、経営や運営における悩みを語りながら意見効果をおこなう場となっています。

12期は前期の活動をグレードアップさせていく予定です。隔月開催の「マネジメントサロン」は、マネジメントの育成と教育、社員・スタッフの育成を主眼としてディスカッションしていきます。通称「ぶっちゃけ酒場」と呼ばれている、3ヶ月に1回開催の「経営者サロン」は、経営者が集まって経営に関する悩みを共有する場として、より活発化していきます。また、9月には前期同様、クリエイターアンケートを踏まえたキャリアセミナーの開催を考えています。

▼クリエイティブ人材育成委員会
I.C.E.加盟社を訪問して交流しながら、スタッフ間の情報共有や親睦を深めるイベント「I.C.E. Meet & Greet」を実施しました。第1回はワンパクとナディア第2回はフォークとザ・ストリッパーズ第3回は電通クリエーティブXとエイド・ディーシーシーがそれぞれ、どちらか1社に集まるかたちで、リアル開催しました。なお、会員でも非会員でも観客として参加できる、ゲストを招いたトークセッション「I.C.E. CREATIVE LOUNGE」は11期も未開催となりました。

12期ではすでに、第4回人材育成セミナー『みなさん、ちゃんとテストしてますか?』というオンラインセミナーを開催しました。「I.C.E. Meet & Greet」は2024年1月と9月での開催を予定しています。また、「I.C.E. CREATIVE LOUNGE」も12期には2回開催予定で、海外カンファレンスの現状やその報告会をテーマにした企画を進めています。

▼ビジネス委員会
作成に約2年かけた「制作ガイドライン」と「SOW (作業範囲記述書)」の改訂版をWebサイトで公開しました。その前段階として、昨年10月に一般社団法人 日本広告業協会(JAAA)との意見交換会、さらに日本アドバタイザーズ協会(JAA)のデジタルマーケティング研究機構(DMI)とも意見交換会をおこない、月例セミナーにて我々の取り組みを発表しました。
それらの成果を広く認知してもらうため、2023年6月には『「言った・言わない」解消への特効薬! 制作のプロ達がつくった発注者とのギャップを埋めるツールとは? ~ I.C.E.サポートキット説明会~』を実施しました。加盟社・非加盟社、さらには我々の発注者となる方々、一緒に仕事をするスタッフの方などオンライン・オフライン合わせて100名を超える方にご聴講いただきました。
また、それと並行する形で、DMIと協業しながら、オリエンテーションをするにあたってのフォーマットである「オリエンキャンバス」をリリースしました。

2024年4月1日の「障害者差別解消法」改訂により民間事業者にも「合理的配慮の提供」が義務化されることを受け、Webアクセシビリティに関する情報交換や勉強会、指針策定を予定しています。また、11期に公開した「SOW (作業範囲記述書) 」の啓蒙活動をおこなっていこうと考えています。その他、宣伝会議「広告制作料金基準表(アドメニュー)」の2024年版改訂協力もおこなっています。
 

▼総務PR委員会
毎年12月に開催している社員総会の準備・進行をおこなっています。また、概ね隔月で開催している理事会および理事会合宿の議事進行。11期は理事および監事選挙の運営もおこないました。PRに関しては各委員会活動のイベントレポート作成、I.C.E.のWebサイト・SNSの更新、各種リリースの作成・配信をおこなっています。

12期も社員総会、理事会、理事会合宿の議事進行に加え、I.C.E.専任スタッフの雇用の検討、入会審査基準の整備をおこなっていきたいと考えています。PRに関しては、各委員会、そしてU35プロジェクトからののリリース、イベント等のレポート作成など情報発信をさらに手厚くすることで、I.C.E.の活動を支援していきます。

▼U35プロジェクト
第1回となる「U35 Creative & Communication Award」の開催を実施しました。こちらは、JAA(日本アドバタイザーズ協会)のデジタルマーケティング研究機構(DMI)とI.C.E.とで共催しているクリエイティブ アワードとなります。35歳以下のビジネスパーソンに挑戦と経験の機会を提供すること、若手クリエーターと若手マーケターの出会いの場を作ることを目的としています。企画から運営、審査に至るまで、一貫してI.C.E.とDMIの35歳以下のメンバーでおこなっている点が大きな特徴です。
主な活動内容としては、月1回の定例会と分科会活動でアワード開催と運営の準備をおこないました。11期は、5月に応募受付を開始、10月に公募に関してDMIの月例セミナーに登壇、11月に書類選考と最終選考を、12月に八芳園で授賞式をおこないました。

12期も引き続き、第2回「U35 Creative & Communication Award」の開催を予定しています。それに加え、若手向けの交流企画をおこなっていきたいと考えています。参加メンバーは35歳以下とし、加盟社の横のつながり、さらには知識や情報の取得の場を提供していきます。現在、3月・6月・9月・12月での開催を予定しています。

その後、第12期の予算について山垣理事より説明があり、新加盟社からの挨拶、最後に理事会メンバーよりメッセージが述べられ、定時社員総会は終了しました。

100名を超える参加者が集った懇親会

定時社員総会終了後は、場所を近くのレストランに移動して懇親会が開かれました。会場には100名を超える参加者が集い、名刺交換をしながら和気あいあいと歓談や食事を楽しんでいました。
懇親会の合間には、I.C.E.の各委員会より活動報告や今期の予定が発表されました。(※総会の発表内容と重複するため本記事では割愛させていただきます)

また、ゲストとして登壇した、広告電通賞事務局長の沼澤忍氏より、来期も開催される日本で最も歴史のある総合広告賞「広告電通賞」についてのプレゼンテーションもありました。

「広告電通賞の事務局長をさせていただいています。広くエントリーいただきたく、今回ご説明に伺いました。来期、第77回を迎える広告電通賞は、優れた広告コミュニケーションを実践した広告主を顕彰する賞です。また、選考は広告主と媒体社と有識者が構成しており、ディベートなしの投票制で、電通は一切選考に関わっておりません」(沼澤氏)

「応募に関しても、広告主の許可を得ていただければ、どなたでも応募できます。大手広告主の作品しか受賞できないというようなことはなく、昨年の総合賞は静岡市が受賞しています。現在7部門がございますが、皆さまにおいてはブランドエクスペリエンス部門、エリアアクティビティ部門、イノベーティブ・アプローチ部門が最適なのではと思っております。2024年3月1日から作品募集をおこないますので、皆さまふるってご応募ください」(沼澤氏)

※第77回(2024年)広告電通賞の応募要項はこちら

その他、ゲストとして懇親会に参加いただいたライオン株式会社 コーポレートブランディング室 長伴樹氏からもお言葉をいただきました。

「先日、ビジネス委員会のイベントに登壇させていただきました。『SOW(作業範囲記述書)』を最初に拝見したときは、こんなにもやることがあるのか! と思いましたが、自分がWebリニューアルを担当したときを振り返ると、そのほとんどをやっていたことに気づきました。『SOW(作業範囲記述書)』のようなものを、I.C.E.さまのような団体が作られることは有意義だと思いますし、私たちも積極的に学んでいきたいと思います。今後もよろしくお願いします」(長氏)

最後は、新たに副理事長に就任した遠崎寿義氏からの挨拶と記念撮影で懇親会は終了しました。

I.C.E.では、今後も制作体制の整備や、人材・情報交換を通じて業界とクリエイティブの底上げを図っていきます。幅広く会員を募集していますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

写真提供/I.C.E.総務PR委員会 撮影/西田優太|Yuta Nishida
取材・文/富山英三郎|Eizaburo Tomiyama